🤍第3報🤍燕・常念山行3⃣4⃣大天井岳~常念岳

3日目(2024年8月7日)
朝起きて東の空を見ると厚い雲で覆われている。これではご来光は期待できない。しかし、後光が差したような日の出前の厳かな燕岳を写真に収めることができた。

相変わらず安曇野方面はガスがかかり、全く見えない。手前には、肉眼でははっきりとその動きはとらえられないが、滝雲が流れていた。ひとたび反対側に目をやれば、槍ヶ岳がその全容をはっきりと見せてくれた。今日も、ありがとう。
6:05燕山荘出発。今日は、尾根歩きで、大天井岳を経由して、常念小屋を目指す。槍ヶ岳を正面に見て、ハイマツとコマクサの間の緩やかな傾斜を進むのは気持ちがいい。朝早いためか、半袖では冷やりと感じ、ヤッケに腕を通す。時々立ち止まり、長山君の説明を聞く。眼下には、いくつもの山並みが折り重なり、渓谷や川も見て取れる。あのあたりがコバルトブルーの湯俣川か?そうすると話題の伊藤新道はあのあたりだろうか?見ているだけで話が弾む。右の方に目をやれば、高瀬川が見え、ダム湖につながっている。進むにつれ、槍ヶ岳がだんだん近づいてくる。素晴らしい眺めの景色を楽しみながら歩き続ける。

大きな岩の間をすり抜けたり、V字型に割れたカエル岩を通って、大下りの頭に着く。残念ながら雲が出て来て、槍ヶ岳は一部しか見えなくなった。空には飛行機雲が二つ三つ。大天井岳の手前には、100m以上降下する鞍部があり、コース唯一の難所と言われる切通岩には、鎖とハシゴがかかっているが、慌てず降る。ここから登りが続き、大天荘への正念場を迎える。やがて、常念岳と槍ヶ岳方面の分岐が見えてきた。槍ヶ岳へは、この喜作新道を進むが、我々は常念岳方面へ向かう。大天井岳の東斜面をトラバースして進む。ガレ場で足元が悪い。前日の燕山荘オーナーのケガの話は、この辺りで起きたのか?登山は、上りより下りが要注意だ。

大天荘に10:30到着。ここでザックを降ろし、星・永山両名は、大きな石をまたぎながら、10分ほど歩いて、大天井岳頂上(2922m)を目指した。絶好のビューポイントになるはずだったが、槍ヶ岳は雲に隠れて、頭しか見えなかった。

その後、起伏の少ない稜線を歩き、11:50東大天井岳の分岐で休憩をとっていた。その時、一人の女性登山家が顔色を失って飛び込んできた。「クマが出た!」そんなに近くで見たわけではないと思ったが、一人だったため、かなり怖い思いをしたようだ。ライチョウも一緒に歩いて逃げてきたと言っていた。すぐに、前方を見渡すとクマを確認できた。2頭いたようだが、1頭は下へ降りて行ったのか?どうやら餌を探して歩きまわっているようだ。2頭が折り重なっているように見えたが、実際は1頭でその分大きいのが分かる。しばらくクマの動静を観察していたが、我々の進む方向とは反対の方へ歩いて行ってくれたので、下山を始めた。この後、しばらくして振り向くとまだ草原にクマが見えた。エサは十分に食べたか?今日の寝床はどこなのか?そんな思いが頭をよぎった。

昼食の適当な場所を探して歩くこと1時間ほどで、横通岳南側に13:10到着。各自持参の食べ物を広げる。私はレトルトのご飯パックとビーフカレー。星君がガスで湯を沸かしてくれる。何よりも温かいものを食べられるのがうれしい。味も最高。この後、各自のカップに簡易レギュラーコーヒーのパックをかけて、抽出。いつものことながら、重い水とガス器具を担いできてくれる星君に感謝。
30分ほど休んでから、今日の泊の常念小屋(15000円)へと向かった。小屋が見えてからは下りだけなのだが、なかなかたどり着かず、30~40分かかって、15:05到着。

4日目(2024年8月8日)
起床の準備をしながら部屋の外を眺めると、ガスがかかっていて、今日の天気は良くないかと思いながら、5:00に食堂へ行った。中へ入ると、なんと窓から槍・穂高連峰がはっきりと見えるではないか。これには驚き、他の登山客も同じ思いで、次々に窓側にやってきて、シャッターを押し続けている。今日は期待できる。

6:10小屋の前で記念撮影して常念岳を目指して出発。天気は快晴。最後の日にこの上ないご褒美を頂いた。常念岳(2857m)は、北アルプスを構成する常念山脈の主峰で、日本百名山の一つ。ピラミッド型の山が、ひときわ目を引く。途中で立ち止まっては、遠方を眺める。贅沢な展望だ。だんだん常念小屋が小さくなってくる。前日に下りてきた道も見える。あれが大天井岳。あれが東鎌尾根で、槍ヶ岳に向かっている人もいるだろう。

前常念岳(2622m)方面の分岐点に指しかかり、ザックを置き、身軽になって頂上を目指し、7:40到着。山頂部には、花崗岩の岩塊が積み重なっていて思ったより狭い。眺めは最高。槍・穂高連峰は何度見ても見飽きない、それだけ雄大ということか。各自がそれぞれに写真を撮ったのだが、4人の集合写真は、後ろがつかえていることもあり断念。下山開始。
分岐点での休憩をはさみ、8:17前常念岳に向かった。大きな石がごろごろしており、かなり神経を使う。足は石にぶつけてもズボンがあるのでまだましだが、半そでの腕はむき出しなので、転んだら大変なことになると、良い意味での緊張感を保つ。こんな山の天辺にこんなに多くの大きな石(岩)はどうしてあるんだろう?不思議だ、と考えているうちに、9:20頂上到着。あたりは雲が出てきた。少し下ってやや広いところで、コーヒータイム。

ここから、三股駐車場を目指してどんどん降りていくのだが、相変わらず、大きな石をまたいだり、つかまったりで油断はできない。ポールはザックにしまって、三点支持を励行。
樹林帯に入ってからも、段差が大きく、楽に帰してはくれない。異常にのどが渇く。
14:00三股駐車場到着。早速、タクシー会社に連絡するも、ドコモ、auは繋がらず、楽天モバイルだけがどうにか繋がり一安心。後で分かったことだが、本来は前日にでも山小屋から電話しておくべきだった。但し、到着時間を予想しておくことは難しいことだが。タクシーが来るまでの時間を昼食にあてた。豊科駅まで料金8000円。

松本駅に着いてからは(この時私はヘマをして仲間外れ)西宮君は新幹線に乗るために長野駅に向かい、長山君は駅周辺のビジネスホテル泊り、星君と遅れてきた私は17:20発あずさ50号に乗った。通しの指定席が取れず、甲府~八王子間は通路に立っていたが、ザックの無いこともあり、全然苦にならなかった。電車の遅れがあったものの、間一髪、八高線に間に合い、21:00自宅に無事到着。遅い夕食と風呂に入って就寝。翌日になり、黒く変色した爪はあったものの、特にどこも痛みもなく、いつものようにスポーツジムに通い、ボディジャムと水泳をこなした。山と自分に乾杯!
10kgを超えるザックを背負い、アップダウンの続く山道を連日2万~3万歩を歩くので、きついと感じたことは何度もあるが、やめたいとかイヤだと思ったことは一度も無い。歩き続ける限り、いつかはたどり着ける。そこに絶景が待っている。そしてまた、次のポイント目指して前に進む。様々な人との出会いもあり、すれ違う度の挨拶で元気をもらう。我々のように数人のグループもいれば、ツアー団体もいる。ニュージーランドから来たという女性一人、マイペースでゆっくり登っていた年配の人には写真を撮ってあげた。奥深い大自然に囲まれると、誰しもがおおらかになれ、いかに人間は小さい存在かがわかる。だからこそそんな悩みはほどほどに、と教えてくれる。来年はどこにしようか、と考えるのもまた楽し。 (永山記)



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